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  • ヤマイモの「トロロ汁」には、だし汁や醤油を入れる。 京都の「トロロ汁」には醤油として、白醤油を使うものと信じていた。 京都の日本料理人に聞くところによると白醤油を使うところもあるが、塩で代用するところも多いようだ。 現在市販されている白醤油100g当たりの塩分相当量は、14.2gと多い。(淡口醤油の食塩相当量16gよりも少ない。) 名古屋地方特有の料理用の醤油である。 通常の醤油に比べ、麹の香りが強く、ほのかに甘い。 もともとは、寛政(1789〜1801)から文化(1804〜1818)の頃、径山寺味噌の汁が非常に美味しいところに着目し、味も淡白であっさりとした特有の醤油に仕立てたものである。 名古屋地方では、うどん汁や吸い物、鍋物の汁、その他野菜や魚の煮物に使われているところもある。 歴史的背景から、京都料理の醤油は、白醤油でなく淡口醤油を使っているのが理解できる。 最近、食塩の旨さや使い方を研究している友人が、白醤油と同じように利用できないかと、調整したのが、石川県輪島市から約20km沖の海域の水を蒸発させて、食塩濃度25%で蒸発をとめた「わじまの水塩」(商品名)を作り出した。 魚を焼く前にふりかけて、塩味をつけたり、塩ラーメンやスープの味に使えないかという発想である。 名古屋の白醤油は麹や味噌作りの副産物としてのアミノ酸類がうま味成分である。 この水塩のうま味は、NaClの塩味と、この水塩に含まれるMgイオンやCaイオンの含有のバランスが関与しているのではないかと想定している。 食塩水に1滴の苦汁を加えることにより塩水のうま味がまろやかになることからの発想と考えられる。 食塩の摂取は、健康(とくに血圧)と関係するが、加工食遺品や既製品の利用でミネラルの摂取が不足がちになるという現代においては、ミネラルの摂取の方法を積極的に考えなければならないと思う。

    1997年4月に食塩に関する専売制が廃止され、新たに塩事業法が施行され「良質な塩の安定した供給の確保とわが国塩事業の健全な発展を図る」ために、(財)塩事業センターが設立された。

    これによって、塩の小売については登録・届け出なしでできるようになり、2001年(平成13)からは製造、輸入、卸売りも登録・届け出の必要がなくなった。

    規制がなくなったので、市販されている塩には、塩事業センターの塩のほかに、「自然塩」「天燃塩」、外国からの輸入の塩など種類が非常に多くなっている。

    (1)昔ながらの海水を入り浜式のような天日で濃縮して製造しているところは、伊豆大島、石川県の能登、沖縄、熊本県の天草などに小規模の会社がある。能登の輪島沖の海水を輪島まで運び、こだわりの自然塩を作っている会社もある。

    (2)輸入の塩を国内の工場で、地下水に再び溶解して精製し、これに苦汁を添加した食塩がある。「○○(地名)の塩」と称して販売しているものに多い。その地名の海水から作られたものではない。

    (3)ヨーロッパやモンゴルなどの岩塩がある。これらは、日本の市場に出回ったころよりも、精製され、日本人の好みに合わせたものが増えてきた。

    淡口醤油の代表的メーカーはヒガシマル醤油株式会社で、淡口醤油を使うことをヒガシマルを使うとメーカーの名をいう料理人も多い。

    この会社の所在地は、そうめんの「揖保の糸」で知られている兵庫県たつの市である。

    この地域は小麦粉の生産量が多いことと気候風土がそうめん作りに適しているということで、そうめんの製造が発達したようである。

    ヒガシマルの淡口醤油の原料に、小麦が使われているのは、小麦の生産地のたつの地区の工場であるという地理的な理由もある。

    醤油の副原料として小麦たんぱく質を使用して造ることにより、褐変反応に大きく関与する五単糖(ペントース)含有量が少ないために淡口醤油が製造できる。

    なお、カボチャ・ダイコンの煮物、カレイの煮つけ、筑前煮の人参のもち味を出すには、濃口醤油よりも使用量が少なく、料理中の食塩量も抑えられている。

  • 「かんずり」は新潟県上越地方の山間部で作られる調味料の一種である。

    晴れた雪の日には、新潟県上越地方の郊外では、特産の香辛調味料の「かんずり」の主な材料となるトウガラシの雪さらしが行われる。

    白く広がる雪原にまかれる真っ赤なトウガラシの色が、ひときわ鮮やかに映る光景は、この地方の風物詩となっている。

    「かんずり」が発酵食品といわれている理由は、塩漬けしたトウガラシを熟成させるからである。

    すなわち、塩漬けしたトウガラシを雪の上に撒いて、その状態で数日間晒してアクを抜いてから、そのトウガラシをすり潰し、これに米麹やユズ、塩を加えて約3年間熟成させる。

    この熟成により、アミノ酸が生成し、まろやかな辛味をもつ香辛料となるのである。

    新潟県上越地方では、鍋料理の薬味、ふろふきダイコンやうどんの薬味または調味に使われる。

    「かんざらし」は、戦国時代用いられた上越地方の伝統食品である。

    現在は妙高市西條の「かんずり」という会社のみが製造している。

    大雪の時には、雪からトウガラシを掘り出すのが大変であるとの話である。

    新潟地方ばかりでなく、冬に積雪量の少ない年は、米の栽培において水不足となる。

    山間部の雪は、春になり溶けだし、伏流水となり新潟の美味しい酒造りの源となっている。

    話は違うが、新潟の上越地方で思い出すのは、数十年前、千葉県出身の男性(教え子)と妙高市の出身の女性(彼女も教え子)との結納のために、かつてのニ等車(今のグリーン車)で、彼と残雪が消えていな妙高へでかけたときのことである。

    親戚一同が広い座敷に車座になり、酒の肴の何種類もの山菜の漬物を回しながら、一升瓶も回ってくるのには驚いた。

    しかし、山間の人々は、山菜は冬の大切なビタミンやミネラル、食物繊維として有効利用していることを、実感した次第である。

    6月となると、関東地方では、アユ釣りが解禁となる河川が多い。

    獲りたてのアユを串に刺し、化粧塩をつけて、川岸に石で作った炉に炭火を起こし、遠火の強火で焼いたアユの塩焼きは、格別な味である。

    この季節に、那珂川の栃木県流域では、アユの魚醤油作りが、NHKの第一の17時からの「夕どきネットワーク」で紹介されていた。

    東南アジアにも魚醤油があるが、日本の魚醤油には秋田県のハタハタを原料とする「しょっつる」、石川県のイワシを原料とする「いしる」、北海道の「イカしょうゆ」、千葉県や香川県の「イカナゴしょうゆ」島根県の「イワシしょうゆ」、高知県、鹿児島県のカツオ節の製造過程で生じる煮汁の「せんじ、かつおせんじ」がある。

    さらに、アユの魚醤油は珍しい。

    容器に、丸ごとのアユ、砂糖、麹、塩を入れて発酵・熟成させる。

    発酵・熟成した液体部分をろ過、固形分や浮遊物を除いた透明な液が、アユの魚醤油である。

    魚臭みはなく、甘味があるという。

    この魚醤油をアイスクリームにかけると、アイスクリームがもう一つの好ましい味のスイーツとして味わえるようである。

    一般に、魚醤油のアミノ酸組成は、魚のたんぱく質由来のアミノ酸を含んでいるので、大豆を原料とした醤油にくらべれば、美味しさにはコクがある。

    川の石に附着しているコケを食べているアユは香魚といわれているので、イワシやイカナゴ、イカを原料とした魚醤油よりも優しい香りの魚醤油と想像している。

  • 2010年10月19日に出かけた「麺ワールド2010」(横浜パシフィコ)では、麺の展示や試食ではなく、麺つゆやその原料も紹介されていた。

    麺の試食の際の麺つゆは、一般に塩味が強かった。

    関東での展示会だからなのか、京都の麺つゆの専門会社の麺つゆの塩味も強かった。

    京都の食品会社の人も京都の麺つゆは、やや塩からいところが多いと話していた。

    ところで、ラーメンのスープのベースは、豚骨、鶏がらなどからとったスープであると考えていたら、今回の出展した会社やご当地ラーメンのスープのベースはカツオ節や煮干のだしが多かった。

    そのためか、出展している会社には、カツオ節や煮干などだしの材料のメーカーや問屋も見受けられた。

    変わったところで、名古屋の醤油メーカーが「白醤油」を紹介していたことである。

    白醤油は、淡い色の料理を強調する料理(とろろ汁など)に使われるが、麺つゆに使われるとは考えなかった。

    白醤油だけを試飲したときには、確かに調味料としては適したうま味や塩味があると感じたが、麺つゆとしては物足りない味と感じた。

    麺つゆは、もっと多いアミノ酸と僅かな油脂が欲しいところのようである。

    白醤油とは違うが、料理用の「塩水」がある。

    能登の海水から食塩を調製するときにでる副産物のようである。

    苦汁も含むのでまろみがあるのが特徴である。

    本みりんは、日本の伝統的な醸造調味料理であり、古来から料理のための酒として利用されてきた。本みりんは、モチゴメ、コメ麹、およびアルコール(焼酎)を原料として糖化・熟成工程を経て製造される。

    この糖化・熟成工程中に、コメ麹由来の酵素により糖やアミノ酸などの多種多様な物質が生み出され、さらにさまざまな非酵素的反応が生じることにより、本みりん特有の多彩な醸造生成物が生み出されている。

    これらの工程で生み出された成分は、本みりんの様々な調理効果(甘味の付与、コク・うま味の付与、香りの付与、消臭効果、焼き色の付与、てりや艶だしの効果など)が知られている。

    宝酒造(株)の酒井裕氏らは、最近の味覚の研究では欠かせない「味覚センサー」を使い、舌に感じる塩味や酸味の刺激を、本みりんの添加より緩和する効果を官能検査との相関関係について検討している[日本調理科学会、39巻(1号)、49〜56ページ(2006)]ので、紹介する。

    すなわち、味覚センサーによる本みりんの塩味・酸味抑制効果の検討については、ユークリッド距離という一つの尺度を用いて、塩味・酸味抑制の客観的な評価を試みている。

    ユークリッド距離の小さい試料ほど、官能評価では塩味や酸味は弱く判定され、ユークリッド距離の大きさと塩味・酸味の度合いが相関していることを考慮にいれて検討をしている。

    本みりんの塩味・酸味抑制効果について官能評価と味覚センサーのデータの相関関係を見出され、味覚センサーが本みりんの塩味・酸味抑制効果の客観的な指標として使えることを示唆している。

    味覚センサーによる、味覚の客観的評価は注目されているが、これを駆使するには、いろいろ苦労があると聞いている。

    私達の関係してる食品のテーマは、世界的に注目される大きな研究ではなくても、これまでの食文化を維持するために必要な研究と思われるが、研究費などと相談し、利益のための研究ではなく人類の幸せのための研究に発展していくことを願っている。

  • 昔の蒲鉾の原料は、地域の近海でとれた魚が主体であった。

    従って、地域により蒲鉾の美味しさにも特徴があった。

    現在は、遠洋で漁獲された冷凍すり身を原料として使わざるをえないほど、近海には蒲鉾の原料となる魚の資源が少なくなった。

    さて、大阪へ出かける度に「大寅」の蒲鉾を買ってくる。

    関東で生活している筆者としては、小田原蒲鉾の味に馴れているが、ハモを原料としたこの会社の蒲鉾のうま味や歯応えは、自然な味わいを感じる。

    そして、「大寅」のハモを原料とした「焼き板かまぼこ」は、大阪蒲鉾を特徴づける練り製品の一つのように思われる。

    「大寅」の社長さんの話しによると、大阪蒲鉾の信条は、ハモを主体に使うことである。

    明治9年に創業したときから、大阪沿岸でとれるハモを主体に、エソやその他の白身魚を原料としていたが、大阪湾でのハモの漁獲量が少なくなってから、東シナ海のハモを使っているとの話しである。

    原料である生ハモ(1尾の重量が1.5kg前後のもの)を活き締めし、下処理が終ると、頭部に紐を通して吊るし、中骨を除く。

    そして魚肉採肉機で身肉をとるのであるが、最初にとれた「一番身」のみを使い、美味しさと品質を高めている。

    採取した身には食塩(天然塩)を少しずつ入れながら石臼で擂潰(らいかい)し、粘り(ゾル)をだす(普通は、擂潰機ですり潰す)。

    これに砂糖を入れて煮詰めたみりんで調味し、成型する。

    ハモを原料とした「はもいた」「焼き板かまぼこ」の特徴は甘く、魚肉のきめが細やかで、艶やかさがあり、味も足(弾力)も抜群である。

    さて、大阪の「大寅」の焼き板蒲鉾の特徴は、原料のハモとみりんにあるといえよう。

    これはみりんをたっぷり使うので、小田原・山口・愛媛・仙台などの板つき蒲鉾に比べると甘味が強く感じる。

    一方で伊達巻は関東より甘味が控えめとなっている。

    「はもいた」や「焼き板かまぼこ」は、みりんと砂糖を比較的多めに使うので、加熱工程でのアミノカルボニル反応により、蒲鉾は淡い茶色をしている。

    その表面には、焼き板の名のとおり焦げ目がしっかりとつき、弾力性(「足」)も独特である。

    50年ほど前に蒲鉾に関する大先生(故・清水亘先生)が、私達の研究室にいる先生や学生を相手に10種類ほどの蒲鉾について、弾力性を中心とした官能検査をしたときに、この蒲鉾を高く評価していたことを思い出す。

    かつての蒲鉾は、地域により原料に特徴があり、外観・弾力・うま味などにも特徴があった。

    今でも、昔ながらの原料や作り方を守っているメーカーもあるので、アンテナショップや百貨店の物産店で探し、地方の特徴を確認するのも、食生活を豊にする過程となるかもしれない。

    シイタケのうま味成分は、核酸関連物質のグアニル酸であることはよく知られている。

    このグアニル酸はシイタケの調理過程で増大し、条件によっては核酸関連物質に戻るようである。

    この核酸関連物質からグアニル酸の生成に関与する酵素は、ヌクレアーゼとホスファターゼである。シイタケからうま味成分を抽出するには、一般には水の中に干しシイタケやシイタケ片、シイタケの粉を入れて、放置するか加温する。

    しかし、これらの酵素は、調理過程において温度を高くすると活性が失われる。

    澤田崇子氏の研究では抽出温度が60℃の場合、ヌクレアーゼやホスファターゼが活性化し、シイタケ中のRNAなどの核酸関連物質から、グアニル酸の生成量が増加することを明らかにしている。(「日本調理科学誌」31巻、(1998))

    かつて、筆者が京都の日本料理研鑽会のメンバーとともに京都の昆布ダシの取り方について検討したときも、60℃がベストであった。

    日本料理におけるダシのとりかたについては、各料理人が独自の説をもっていて、ダシの取り方はさまざまで、どの方法も正しいといえる。

    ただし、材料の品質や水の性質によりダシの取り方に一つの工夫が必要かもしれない。

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