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  • 女性にとっては「化粧する」ということは「身だしなみ」と聞いている。通勤電車やバスの中での「化粧する」ということは「身だしなみ」となるのかどうかは、近年は、個人の見解によるものらしい。今年の残暑厳しい夏の朝、通勤電車に20代後半の女性が急ぎ足で乗ってきた。電車の込み具合は、手をかけていない吊り手はなく、ドアによりかかっている人もいて、乗り降りの際には、手荷物をかかえなければならない混雑具合であった。

    急ぎ足で乗った女性は、左手に鏡を持ちながら吊り手につかまり、右肩にかけていたバッグからアイライナーをとりだし睫毛のしたに黒い線を描きはじめた。つぎにビューラーで睫毛をもちあげはじめた。電車やバスの中で椅子に腰掛けて化粧をしているのさえ器用だと関心しているのに、立った状態で化粧をしているのには、「開いた口がふさがらない」といわざるを得ない。

    さらに、彼女の前の席が空くと、腰を欠けバッグを前にし、再び化粧の確認をし、確認が終るとペットボトルのお茶を一口飲んだところで、電車は目的の駅に到着し降車する客の中にはいり、雑踏に消えた。

    家や電車で化粧した化粧品は、その日一日肌についたままであるから、化粧品の中の成分によっては、皮膚から体内に浸透していくものもあるかもしれない。化粧品は長期間長持ちするものであるから、化粧品そのものの成分が酸化しないもの、保存性を高める成分や色素が退化しない働きのある成分も含まれている。

    添加物と聞くと食品添加物をイメージするが、化粧品に使われている添加物は食品添加物と違う性質の添加物が多種類使われている。夏に必要な化粧品に必要なキーワードが「UVカット」である。UVカットに使われる成分は、牛脂肪酸、ステアリン酸誘導体、ジメチコン誘導体である。ジメチコンは石英などから得られるシリコンの一種で、コンディショニング剤として使用されている。化粧品に使われている物質には、環境ホルモンの疑いのある物質や、発がん性の疑いのある物質も利用されている。

    例えば、色素、殺菌・防腐剤、防カビ剤、乳化剤、変質防止剤など、食品添加物のリストと比べると健康に害を及ぼさないのかと気になるところである。美肌剤として利用されているコラーゲンは、コラーゲンとしては水に溶けないので水に溶けやすい分子まで分解されている。コラーゲン由来の成分が腸内で消化・消化されても、直ぐには皮膚の成分とならないのである。たんぱく質であるコラーゲンは、腸内で消化・吸収されても、すい臓でアミノ酸としてプールされ、すい臓から代謝に必要な酵素の成分となるものが多い。

    肌を何時までもみずみずしく保つには、健康によい食事を毎日続け、化粧品を肌につける年齢が遅ければ遅いほど、若いときのみずみずしい肌が保たれるといえる。

  • 練り製品の品質改良剤のトランスグルタミナーゼは、練り製品の足(弾力)の強化、歩留まりアップに使われている。

    もともと、トランスグルタミナーゼは、アミノ基転移酵素(トランスアミナーゼ)の一種である。トランスアミナーゼは、アミノ基をケト酸に転移して、別のケト酸とアミノ酸をつくる反応を触媒する酵素であるから、トランスグルタミナーゼという酵素を加えることにより、原料である魚肉たんぱく質のアミノ酸の間に作用してがっちりした弾力を形成することになる。

    もともとは、動物の肝臓から調製していたが、現在は細菌類から調製されている。トランスグルタミナーゼの使用量が多いと、強い弾力を形成し、人間の消化酵素では消化されないようである。この強くなる弾力性を利用して、咀嚼の必要な食品をつくり、咀嚼による脳をより一層刺激する食品が開発できないかと、大阪での練り製品の勉強会の後で、新幹線の中で考えた。

    食品に含まれる発ガン物質としては、ゼンマイ中に含まれるプタキロサイト、アフラトキンのようなカビ毒性物質、ハムの製造中に発色剤により生成されるN−ニトロソアミン、動物性食品の加熱時に生成されるヘテロサイクリックアミン類などが知られている。

    一方、食品に含まれる発ガン物質の生成を阻害する物質では、アスコルビン酸、カロテン類がある。実際の調理にあたっては、動物性食品と植物性食品は同時に利用することが多いことから、名城大学の小原章裕・松久次雄氏らは豚肉と何種類かの野菜を一緒に調理し、豚肉中の発ガン物質の消長について検討している(日本調理科学会誌43巻、6号333〜340ページ、2010)。この研究では、食品に含まれる物質の変異原性物質に感度の高い菌株のサルモネラを利用して、培地に食品から調製した検体の液体を加えて37℃で48時間培養後に生じたサルモネラの菌数から、発ガンに対する抑制率を算出している。肉を「焼く」「揚げる」「煮る」などの実験では、鶏肉でも豚肉でも加熱温度が高くなるほど、変異原性物質の生成量が増加することを明らかにしている。野菜と一緒に加熱した場合は、ニンジンのようにカロテンを多く含む野菜、ダイコンのようにビタミンCを多く含む野菜と一緒に加熱すると変異原性抑制率が高いことも示し、香辛料を加えて加熱した場合は、コショウ、トウガラシの変異原性抑制率が高く、調味料の場合には醤油、味噌、食酢(穀物酢、黒酢)で高い変異原性率を示していることを報告している。食品中のガン抑制効果が話題になってから、野菜に含まれる変異原性抑制効果が注目されているが、この実験からも日常の食事には野菜を利用する重要さが理解できる。

  • 消費者が包装食品を購入する際に、「表示」をみるのは当たり前となった。表示で気になるのは、色素や保存料である。タール系色素には発ガン性物質も含むから、あまりにも濃い色素の食品を敬遠する消費者は多いようである。

    保存料の効用については、消費者に理解されていない事が多い。そのために、今でも「保存料」と表示してあるだけで、その食品を遠ざける人がみられる。

    保存料の1つで、使用されている食品の多いソルビン酸は、体内で脂肪酸として代謝し、慢性毒性も発ガン試験でも異常が認められない。ソルビン酸は微生物の脱水酵素の働きを阻害して、微生物の生育を抑制する。ソルビン酸の添加量が多いからといって高い効果は得られないし、かえって酸味が出て食味へも影響する。少量の使用量で、微生物の生育を抑制する効果がみられる安息香酸カリウムやソルビン酸カリウムは、「保存料」として表示されている。

    グリシンや酢酸ナトリウムが微生物に対する効果を発揮するためには使用量が多くなければならないので、「保存料」としての表示は不要である。使用量を多くすると食味や風味に悪影響を及ぼす。グリシンは、アミノ酸の一種であるから、使用量が多く、加熱すると糖とグリシンによりアミノカルボニル反応により褐変しやすく、食品の色にも悪影響を及ぼす。

    コンビニエンス・ストアの人気商品の「おにぎり」には、pH調整剤と表示されているものが多い。その主成分は保存料として表示しなくてもよい酢酸ナトリウムであり、使用しても問題がないことが、科学的に証明されている。

    近年、ある種の乳酸菌の培養によって得られる物質のナイシン(nisin,ペプチドの一種)が、「抗菌ペプチド」として注目されているようである。乳製品、食肉加工品、菓子類への使用による効果が調べられている。

    インフルエンザの予防のために、病院や学校、会社の入口に殺菌用アルコールの置いてあるところが多くなった。この場合手洗いしてから、アルコール消毒するとより一層効果がみられる。

    食品製造に関する従業員ばかりでなく、事務的業務に従事する人も、家庭で生活する人も衛生的でなければ、食品の保存効果を向上することはできない。そのためにも病院や学校、会社などの施設の入り口に設置してある消毒用アルコール(噴霧状のものやゲル状のもの)は、形式的でなく、丁寧に使い、ノロウイルスやその他の食中毒菌を施設内に持ち込まないように努めたいところである。

  • 「宇平さんの独り言」で、コーヒーのカフェインの薬理作用について述べたので、ここでは食品添加物としてのカフェインについて述べる。カフェインは苦味を美味しいと感じることから、医薬品であると同時に、食品添加物としても承認されている。コーヒーは、毎日飲用するという習慣性は、苦味のせいであるといわれている。習慣性が生まれるのはコーヒーに含まれるカフェインではなく、深煎り豆独特の苦味と考えられている。カフェインのほかにアルカロイド類も苦味がある。カフェインは食品添加物としては苦味の付与または増強による味覚の向上または改善のために利用されるものとして許可されている。

    カフェインの表示は苦味成分となっている。食品添加物としてのカフェインは、アカネ科コーヒーの種子(コーヒー豆)またはツバキ科チャの葉より、水または二酸化炭素で抽出し、分離、精製して得たものが苦味料として使われている。主成分はカフェインで、コーヒー、コーラ、ココア、緑茶に使われている。

    コーヒー、お茶を毎日飲用し、野菜、果物を食べ、運動をし理想体重を維持するなら、ガン(肝臓ガン、すい臓ガンなど)によるリスクを予防することができることが、疫学的に調べられている。

    日本は食べ物が豊富であるといわれているが、世界的に食糧需要が増大されている。それに対して供給量は十分でないことが懸念されている。UNESCOやその他の奉仕団体は、いろいろな方法で貧困な国の子どもたちを助けるための基金を集めているのが事実である。食品の過剰利用や枯渇状態が、食糧の供給量が不足している原因ともなっている。

    食品が効率的に消費されるためには、食品添加物の一つである保存料を使用することの役割は大きいと考えられている。しかし、食品添加物の健康に対するリスクばかり強く感じ取り、食品添加物を正しく認識しているとはいえないのが現実である。

    上野製薬株式会社の北山氏のグループは、食品添加物の情報提供による消費者の行動について報告している。食品市場をモデル化するために複数の方程式を構築し、保存料に関するマイナスイメージの情報を例にして、各種要因を代入して経済損失について検討している。その結果、「保存料は危険」という情報により、市場のゆがみがみられ、経済損失の発生を生み出し、消費者には食中毒という食品由来のリスクをさらすことが分ったという。この計算結果から食品添加物をもっと分りやすく、消費者に対し説明していかねばならないと結論づけている

    (FFIジャーナルVOL.215、NO.4,p434、2010)。

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