はし休め
日本橋倶楽部会報6月号(第490号)より抜粋
【六月号】
「国民の祝日に関する法律」(昭和23年⦅1948⦆施行)により戦後日本の祝祭日が決められ、復興、高度成長期を経て徐々に増えていった。しかし、どう言う訳か一昨年まで長年、6月だけが祝日を持たない月であった。特段理由は無かったようだが、株主総会や決算発表を控えて忙しい6月に祝日などは無用であると経済界から圧力がかかったという説には合点が行く。昨年の譲位により12月23日の「天皇誕生日」は本年2月23日へ、10月の祝日として長らく親しまれてきた「体育の日」は「スポーツの日」として当初予定されていた2020東京オリンピック開会式の7月24日に生まれ変わる。従って、昨年から12月、本年は10月も祝日の無い月となった。さて6月は衣替え、梅雨入りと何やらせわしいが、多くのデパートでは雨が降り始めると「雨に唄えば」や「雨にぬれても」のBGMを流し、止むと「虹の彼方へ」と変える。紙袋にビニールを掛けてくれたり、傘を求めやすくするなど梅雨にも心躍る愉しい気遣いもコロナ対策のステイホーム休日では味わうことができそうもない。